ティム・バートンのコープス・ブライド

fuji01162005-10-25

 ティム・バートンストップモーションアニメ初監督作品。ナイトメアー・ビフォア・クリスマス(1993)は製作と原案を担当していただけだから。ヘンリー・セリックかわいそうだな。ナイトメアーをティム・バートンが作ったと思ってる人多そうだから。でも、バートン色に溢れているのは確かだけどね。結論から言っちゃえば、個人的にはナイトメアーの方が好きだな。

 Story:19世紀ヨーロッパのとある小さな村。魚の缶詰業で裕福になったバン・ドート夫妻の子息ビクター(ジョニー・デップ)と、落ちぶれて金がない貴族エバーグロット卿の娘ビクトリア(エミリー・ワトソン)が、親の勝手な目論見だけで結婚させられようとしていた。結婚式のリハーサルでビクターとビクトリアは初対面。でも、気弱なビクターは誓いのセリフも言えず、結婚式は延期に。落ち込んだビクターは森に行き、セリフの練習を行い、完璧に!!指輪を小枝にはめ、練習は成功したかに見えたが、それは小枝ではなく死体の花嫁=コープス・ブライド(ヘレナ・ボナム・カーター)の指だった!

 そんなわけでこの話は死者の世界と生者の世界を行き来するんだけど、生者の世界は主にグレーで陰鬱。死者の世界はカラフルで、音楽に溢れ楽しそう!一番好きなのはガイコツたちのミュージカルシーン。自分達が楽器になっとる。

 バートンはこのアニメを作るのに10年の歳月をかけた。なんせ1,2秒撮影するのに12時間を費やさなければならないらしい・・・。上映時間は77分(ナイトメアーは76分)。どれくらい製作時間がかかるのか計算すらできん!気が遠くなる。自分なら軽く意識失います。でも、そこは実際の俳優を撮るわけじゃなく、パペットだから1度に何箇所も撮影できるのだけど。

 俺だけかもしれないけど、ビクターのキャラが弱いような気がした。だって、『気弱で結婚に踏み切れない』だっけって!ただの女ったらしじゃん!そうか!!キャラの弱さを補うために声はジョニー・デップか!

 でも、このアニメはいろんなキャラが出てくるから、1度見ただけではなんとも言えんわ。ナイトメアーしかり。何度も見て「あのシーンが好き!」ってな感じで。覚えてらんないよ。いろんなネタが常に小出し小出しで出てくるから。例えば、ガイコツが酒を飲むんだけど、骨だけだから酒が肋骨のあたりを通るのが見えるのとか。ネタ満載!こんなに満載じゃ、ぽっと出のお笑い芸人は勝てません。だから「77分。短っ!大人料金払うの嫌です」って人はDVD出てから何回も見たほうが良いかも。