2月から今まで

忙しぶって、いままで書かなかったので(書かないと忘れてしまうので)、今までに読んだ本について書こうと思います。というか、もう大部分を忘れ、おもしろい。おもしろくない。という意味のない言葉が溢れるだけかもしれません。

グミ・チョコレート・パイン大槻ケンヂ
ずっと読みたかったんだけど、なんとなく買わなかった。というか古本屋になかった。
書き手が突っ込みを入れる、変な本。映画や本をたくさん見、音楽を聴き、それを知識として自分に詰め込めば大人になれる、好きな女の子に近づけると思ってる主人公。俺もそれに近い。恥ずかしい話だが。ばかだと思っているのだが。それしかできないのだから仕方がない。ラストは・・・女め。と思う。思った気がする。

パイン編がもうすぐ文庫化される時期だと思うんだけど、我慢できなかった。先が読みたくて、結末が知りたくて。ちなみにマンガは面白くありません。

グミ・チョコレート・パイン グミ編 (角川文庫)

グミ・チョコレート・パイン グミ編 (角川文庫)

 
グミ・チョコレート・パイン チョコ編 (角川文庫)

グミ・チョコレート・パイン チョコ編 (角川文庫)

 
グミ・チョコレート・パイン パイン編

グミ・チョコレート・パイン パイン編


『告白』町田康
約700ページある大作。これは古本屋で買うのさえ我慢できなかった。2000円もする本を教科書以外で買ったのは初めて。また時代劇。『パンク侍、斬られて候』より楽しんで読めたと思う。700ページもあるので正直内容は覚えていません。

告白

告白


『オーデュボンの祈り』伊坂幸太郎
第五回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞していることを知り、読み進めていくうちに、頭を殴られた様にあぁ、これはミステリーなんだなと気付く。ミステリーやサスペンス小説なんか今まで読んだことあったっけか?今のところ松本清張だのの類には興味はない。

読み進めて行く度に謎が生まれ、解決されていく。それがわくわくをよび、心地よかった。ミステリーだといっているのだから当たり前だが。

江戸時代から鎖国状態にある萩島に連れて行かれる。そこには殺人を許された男、地面に耳をつけて音を聞く女、嘘しか言わない画家、未来が見え人と話せる案山子などおかしな人ばかり住んでいる。現実と萩島での出来事が人物ごとにランダムで語られる。パルプ・フィクション。僕は今では陳腐になってしまったかもしれないが小説でも、映画でもこの手法は好きです。

オーデュボンの祈り (新潮文庫)

オーデュボンの祈り (新潮文庫)


ラッシュライフ伊坂幸太郎
泥棒の黒澤は順調に空き巣を繰り返し、 リストラされた男は小汚い柴犬と、そして何故か銃を手に入れてしまい、 カウンセラーの京子は愛人の妻を殺そうと画策し、 新興宗教の信者は、神である教祖を「解体」しようともちかけられ、 画家は恩人の画商を裏切り金のある画商につき二人で電車に乗っている。 そんな彼らのエピソードがばらばらに語られる。様々なエピソードがリンクしていくがその繋がり方が面白すぎる。「面白すぎる」という陳腐な言葉を使わなきゃ仕方がないくらいおもしろすぎる。

ラッシュライフ (新潮文庫)

ラッシュライフ (新潮文庫)


陽気なギャングが地球を回す伊坂幸太郎
嘘を見抜く名人、成瀬。演説の達人、郷野。天才スリ、久遠。正確な体内時計を持つ女、雪子。の四人の目線でそれぞれ語られる。

 チャプターごとに付いている文字の解説(辞書)も面白い。中には伊坂がしゃれっ気を効かせ「うちあわせ【打ち合わせ】①ぴったり合わせること。②前もって相談すること。③打楽器を合奏すること。④会社員の労働時間の大部分を占める作業。参加者の数に比例して時間が長くなる。声の大きな人が主導権を握る。有意義なものは稀、最終的には開始前の状態に戻ることも多い。」というものもある。

伊坂の小説は的確で洒落た引用と比喩、ストーリーテリング、一風変わったキャラクター、機知やユーモアに満ちているが、このように節ごとに辞書の解説が付いていたり、節ごとにキャラクターのデフォルメされた絵がついていたり、麻雀パイの柄がでてきたりして、何よりもこの遊び心が好きなんです。

陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)

陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)


『重力ピエロ』伊坂幸太郎
約10ページごと(チャプターごと)に「ピカソ」、「ミステリにおける退屈な手続き」、「地球の重力とピエロ」、「国際規格」だの題名が付いている。こんなに細かく題名が付いている小説も珍しいのではないか。

この細かい題名の羅列を見たら何の小説だ?と思うかもしれないがこの細かいヒントが最後にあぁ!そうか!!と頭の中で繋がるのだから伊坂幸太郎の小説はおもしろい。上3つと比べても重力ピエロが一番好きだ。

重力ピエロ (新潮文庫)

重力ピエロ (新潮文庫)


『死神の精度』伊坂幸太郎
俺が伊坂幸太郎に出会うきっかけになった小説。伊坂の小説は前に出てきた登場人物が出ることが間々あり、ここでは出版された順に書いた。それでも『グラスホッパー』と『チルドレン』はまだ読んでないが。だってないんだもん。古本屋に。この頃デスノートを読んでたこともあり、死神っつーことで興味を持った。

これも数時間で読みきってしまった。はっとさせられるたびに先が気になり、もったいないなと思いつつもページをめくることを止めることができなくなっていた。ミステリーとしか言いようがない作品あり、心温まる作品あり、なかなか良いです。

死神の精度

死神の精度


4TEEN石田衣良
直木賞受賞作品だったので暇だから買った。なにさ?これ。伊坂幸太郎は『重力ピエロ』『グラスホッパー』『チルドレン』と3回直木賞を逃しているのに・・・。読もうと思っている人は止しなさい。止めなさい。友情、恋、性、暴力、病気、死。と書いてあるがこんなに内容がない小説を読んだのは久しぶりだ。多作だもんね、あんた。だから内容考えてる暇がないのよね。

4TEEN (新潮文庫)

4TEEN (新潮文庫)


『日曜日たち』吉田修一
心に来る部分も何個かありなかなか良い。

日曜日たち

日曜日たち

『長崎乱楽坂』吉田修一
イマイチピンと来ない。面白くない。読んだのが結構前だから何が面白くなかったのかさえ覚えていない。駿と裕太は幼い頃から、性と暴力の渦の中にいた−と帯に書いてあるが、んなことはない。そんなことはない。略して、んなことはない。まったく。帯の性と暴力は駄目ですねぇ。信用できません。まったく。

長崎乱楽坂

長崎乱楽坂


『ララピポ』奥田英郎
これも帯に最新爆笑小説、誕生!と高らかに書いてあるが、んなことはない。笑うところなんてない。装丁は結構いい。好き。話の構成も、まぁ好き。ララピポの由来は結構好き。

ララピポ

ララピポ


『バースデイ・ストーリーズ』村上春樹
読むのに疲れた。しんどい。止める。まぁ、100円だったから・・・。

バースデイ・ストーリーズ

バースデイ・ストーリーズ


『東京忌憚集』村上春樹
最近の村上春樹を考えるとあまり期待していなかったが、俺的には面白かった。とくに「偶然の旅人」。これなら昔春樹を好きだった人が買っても損はないと思う。悪くない。

東京奇譚集

東京奇譚集

『USAカニバケツ』町山智浩

USAカニバケツ

USAカニバケツ